よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

少しこのブログに関係のあるおはなし⑥:マルチリテラシーの世紀

人の生命を守ることが一番大事なことで、
そのことに従来の仕組みやルールがそぐわないのなら

ルールや仕組みを変えればよい。
それが私の発想でした。
変わってゆくのは不可避なのです。
また、どんなに妥協的であっても、救える命があるなら
そこで救うしかありません。


 ー 緒方貞子『聞き書 緒方貞子回顧録』(野林健・納家政嗣編)

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そういうふうにできている

会うことも、言葉をかわすこともできない、大事な人のことを、心の奥で大切に思う時間こそが人間を育てるのだと思います。

人間の心というものは、見えないもの、遠くにあるものを思うようにできているのです。

 

― 蜂飼耳「遠くの人を思うこと」(安房直子『童話集 白いおうむの森』あとがきより) 

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resolve のうらおもて

デカルトは、決断拒否はあやまちの中で最大のものであると言っている。

彼はくりかえしそう言っている。

だが、それを一度も説明していない。

人間の本性について

それ以上大いなる光を、

ぼくは知らない。

 

アラン『幸福論』(神谷幹夫訳) 

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