よむためにうまれて

これは、子どもの本の専門店や、気に入った本屋さんのはなし、などなど、上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるする記録です。

浜辺の街で絵本とヨットに出逢う ①

最初の探訪記録は、地元横須賀の絵本屋さん、「うみべのえほんや ツバメ号」。

海沿いの町にあるとってもすてきな絵本屋さんです!

今日はちょうど三浦海岸の花火大会があったので、海岸沿いは大いににぎわっていたのではないかと思います。

私が以前訪問したのは、ちょうどヨットの大会が開かれていた5月のすがすがしい季節でした。

 

 
京浜急行久里浜方面行の津久井浜駅で降りて、

駅を背に右へ曲がって出てきた十字路の角の美容室の隣がツバメ号さんです。

お店のウィンドウには三角旗が吊るされ、絵本や雑貨が並べられていて、

通りかかる人を「寄っといでよっ」と誘います。

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水色に塗られたドアを開くと、まず目に入るのが左手の壁です。

壁一面に5段くらいにわたって立てかけられた絵本が出迎えてくれます。

そこで一瞬にして、心が あはっ♪ となります。

さっそく目についた絵本に手が伸び、あっという間に絵本をとるときの幸福感とともに本をひとつひとつ選ぶことができます。

 

そういう空間=えほんやさん、というのは絵本を選ぶときにとても面白い装置なんだなぁ、と思いました。

絵本自体が開いた瞬間に目の前にその世界が一瞬にして広がる芸術様式をもっているわけですが、

絵本を開けることと同じように、お店の扉を開けると、そこにゆっくり絵本が選べる空間が広がっている。

この物理的に「開ける」構造を自分自身の体でも行えることが、

児童書専門店自体もひとつの素敵な“装置”であるといいたくなります。

 

2階は展示スペースで、毎月何かしらの展示が企画されています。

(★現在は、『だれのものでもない 岩鼻の灯台原画展が開かれています(8月12日まで)。)

1階書店スペースの横はカフェになっていて、お茶や軽食を頂けます。

私はクリームソーダを頂きました。

真っ青なソーダのほどよい炭酸のしゅわしゅわ感に、やさしいバニラアイスがおいしかったです。

トッピングのクリームには、ヨットのセールに見立てて三角に切られたパステルカラーのチョコレートが乗っかっています

そうしてみると、波に乗ってヨットが2艘、海の上を遊んでいるわけですね。

 

ツバメ号さんは、他にも、特に横須賀在住者や港町に生まれ育った方などには魅力的なうずうずするものが随所にあります。

まず、海関連の絵本がちょいちょいちりばめられていることです。

灯台、波、船、港。

港町に生まれると、ついついこれらのモチーフに異常なほど反応してしまいます。

心と体の中に、いつも海風が吹いているような状態で、

鷗や灯台や漁船、錨のマークなどを見ると、きっと磁石のように体の中の海風が反応するのでしょう。

もちろん、海の本はどこの書店にもあります。

それでも海沿いにあるこの絵本屋さんの中でそうした絵本と出逢えることが、楽しいわけです。

また、横須賀生まれの童話作家佐藤さとるさんの特集棚もあります。

横須賀が誇るアーティストの一人ですね。

店主さんから、佐藤さんの生前中最後に、2階のスペースで開催されていた原画展のエピソードなど聞かせていただきました。。

そのほか、横須賀が関わる絵本なども紹介してくれています。

私は『いきる』(詩:谷川俊太郎/絵:岡本よしろう)を買いました。

(つづく。。。)