昨年、ドイツの国際青少年図書館 Internationale Jugendbibliothek という、世界最大の児童図書館へ行って以来、もう一度ドイツ語をやり直そかな~、とずっと心の片隅で思っていた。
十数年ぶりにドイツへ行ってみて、生のドイツ語を聞いて、覚えのある単語を何とか拾える自分がいたことにうれしくなったというのもあり、ちょっともう一度復活させてみるか!と考えた。
そこで、先日、本屋の語学学習書コーナーにいって、手ごろな問題集をまずは物色してみた。
(難しいと挫折の危険もあるから、とりあえず易しめのを・・・)
(「何級」とかっていう段階がわかりやすいとモチベーションになるかな・・・)
などと考えつつ、パラパラとめくっていて、
(・・・・・CDついてないのないかなぁ(´・ω・)?)
と思った。
これだけのデジタル化の時代、これだけ音楽配信の進んでしまった時代に、なぜに語学問題集のリスニング問題用に、わざわざCDをつけているのか。。。
かろうじて、家にCDプレーヤーは今もあるけれど、いつも大掃除するたびに、捨てようかどうしようかと迷うほど、年間でCDをかける回数など、あるかないかになっている。
そのご時世。
もはやラップトップ(ラップトップって日本語だと言わないのか。ノートパソコン)にさえ、薄さを求めてCD/DVDは外付けになっているこの時代。21世紀。令和の御代に。
「語学問題集のCDは、いつになったらついてこなくなるの?」
と、学習書コーナーの棚の前で考え込む。絶対に、もう別の方法で、ネット上のリスニング教材へ誘導できるはずだし、ポッドキャストにしてもいいはずだし、これを一体いつまで物理的付録にしているんだろう、、、と思ったけど、CDの付いていないのなんて無く、何も買わずに帰ってきた。
中古の、「CDは付いていません」というのを探してみたけれど、それもほとんどちゃんと「CDついてます。」
・・・・・いや、要らないのよ~(TーT)
要らない方法を考えてほしいのよ。
語学学習こそ、サイバー空間全盛期に一番便利になっている分野のひとつだと思うのだ。
英語なんて、寮の友達はみんな、夕飯食べながら配信ドラマを携帯で見てて、字幕なしの英語でそれを見ながら、もうそれが英語学習になっていたりする。
もうちょっと教材っぽいものが聞きたければ、ポッドキャストにいくらでも上がっているし、携帯にダウンロードできるし、BBCの6 Minutes English とか、集中するには脳と耳にちょうどよくできている。ネットで後から、しゃべった内容の文字起こしされたものを確かめることもできる。
ラジオだって、アプリをダウンロードすれば、英米豪のラジオがリアルタイムで聞けて、それだけで勉強になる。
日本にいて、南アフリカ在住の先生と、30分英語会話のレッスンをしてもらえる時代。
この時代に、CDはない。はっきり言ってしまって、不便だよぉ。
物理的な書籍としての語学問題集はもはやどんどん売れなくなる一方な時代に、いつまでも20世紀と同じスタイルで売られている語学学習書コーナーは、そこだけなんだか時代錯誤なように感じてしまった。
とはいえ、、、勉強はするのだけど。
寺山修司が、「ことばはひとつの母国である」といっているとすれば、
外国語は、それだけで異文化の思考と文化と社会をのぞける窓で、そこへ届けてくれる飛行機だ。
新しく「〇〇語を勉強してみよう」と思うときのウキウキする気持ちは、空港で、電光掲示板に光る自分の乗る便を確認する、あのときのわくわく感にそっくりだと思う。
だから。
語学学習書についてくるCDは、もう、船で行くか、飛行機で行くか、くらいに次元の異なるはなしだと思う。