よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

いや、もう、

4月が終わる。

4月の最終週が始まってしまった。

年度はじめって「年度はじめかぁ」ということに追いついているだけであっという間にすぎていき、そしてあっという間に夏になり、「ああ、一年が半分すぎた!」みたいになってるうちに、年末がやってくるんだよなぁ、という先々まで見渡して年々速度の増す季節のめぐり方に、「ちょっと待っておくれよ」となります。

 

今日は、荒井良二さんの『きょうはそらにまるいつき』が開きたくなるような月夜。

4月が追い立てるように行ってしまうのを、しばし引きとめるべく、

つまりは、そんな自分の急く心を引きとめるべく、

絵本の中のだれかのように、月を見上げたいところです。

あの絵本の中で、あかちゃんが見上げるところが2回出て来たと思いますが、

そのかぎりない優しさにひらかれていたい、と願う4月です。

 

きょうはそらにまるいつき🌕

 

とりかへばや、自己と他者

日本に'長期滞在'している日数を順調に更新している日々。

ときどき、知らないうちに恐ろしく理解できなくなったこの国の貌を見たりしては(やっぱりまたここを脱出したくなる日は来るかもな)と思ったりしています。

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ものすごく静かで、ありえないほど遠い

Sometimes I can hear my bones straining under the weight of all the lives I'm not living.

   —Extremely Loud, and Incredibly Close  by Jonathan Safran Foer

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芽吹く季節に:『なずず このっぺ』

「ぼくらは、体温三十何度かの血の流れているスピーカーですよ。」

寺山修司は言っている。

この言葉もすごく好きです。

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ガイドブックのすすめ

問うべきは「どこに行きたいのか?」ということだ。

そして、歩いていることさえ理解できれば、どこへ行きたいかということも、ちゃんと知ることができる。

 ―—『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』より  

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in this skin, in this place, in this time

'Take their ways if you need them, [...]

 but don't forget your own.'

          — The Birchbarh House by Louise Erdrich

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