よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

浜辺の街で絵本とヨットに出逢う ②

ツバメ号を出ると、海からの風が強く吹いていて、

左へ行けば津久井浜駅へ戻りますが、右へ下って海を見てから帰ることにしました。

 

道なりに直進すると、海辺の街らしく民家の塀が低いのが目につきます。

突き当たりのT字路の信号のむこうに、横須賀の海の深い青色が見えてきて、

かもめが数羽飛んでいきました。

f:id:tokyomanatee:20170813223311j:plain

そして海には、さきほど飲んだクリームソーダのトッピングとそっくりに、

ウインドサーフィンのセールがいくつも浮かんでいました!(5月に大会があったみたいです)

 f:id:tokyomanatee:20170813223153j:plain f:id:tokyomanatee:20170813223227j:plain

ツバメ号さんで買った絵本『いきる』の最後のほうで、

大きく夜の海を月が照らしている絵の頁があります。

海の向こうには街灯りが光り、雲が流れている絵です。

夜の海風の感じ、気温、月の光が海面を照らして、無数の命が光っているように見えるその感じのすべてに、見覚えがありました。

満月の夜には、 ちょうどその絵と同じ景色が、このT字路の向こうに広がっているはずです。

だからきっと、この絵本を買ってしまったのだろうと思います。

 

そういうふうにして、1冊1冊は選ばれ、誰かの手におさまるのかもしれません。

 

ぜひ、絵本屋を堪能したあとには、海まで歩いてみることをオススメします。