よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

ロンドン:安野光雅展―Anno's Journey@ジャパンハウス

日本に帰国してから,

十日です。

日本は便利だな~,

なんでもおいしいな~,

また台風くるな~,

災害大国だな~・・・,

だから人がこんなにやさしくなるのかな~,

と,まだまだ物珍しい目で

日本を眺めている心境です。

でも,

すこし,イギリスもなつかしいです。

さて、イギリスもなつかしいですが、

この方のイラストは、

なつかしの日本もたくさんつまっています。

日本の味わいも、

ヨーロッパの「牧場」的風土も、

両方かもしだすことに成功した

安野光雅のイラストの展示が、

ロンドンのジャパンハウスで開催されていたので

観に行ってきました!

ジャパンハウスは、

地下鉄のCircle lineとDistrict lineが通っている

ケンジントン・ハイ・ストリートにあります。

この通りは、

ケンジントン宮殿やノッティングヒルといった

イクラスなエリアに隣接していますが、

H&Mやマークス・アンド・スペンサーなどもあって、お買い物もしやすそうでした。

東京でいうなら、青山通りというよりは、

白金台に近い印象でしょうか。

デザイン・ミュージアムもあったり、

おしゃれなカフェも多いですが、

そんな立地の中で、ジャパン・ハウスは、

日本独自のシンプルを極めたデザイン性で

高級感を放っていました。


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右の写真の自動ドア上部☝️には、

日本家屋の欄間のような装飾がほどこされています。うつくしい。

(人通りが多いので、写真がいい角度から撮れませんでした。)

 

この日は、マカオ出身のイラストレーターを目指して留学した友人と待ち合わせをして、この通りのケンジントン宮殿寄りにある中華食堂でランチにしました。

このお店がリーズナブルでおいしかったです!!

友人もよく利用していたとかで、

お昼の開店と同時にお店は混んでました。

 

さて、世界の安野光雅展。

ジャパンハウスの地下で開催されているので、

そこまでのスペースはなかったのですが、

とても楽しめました。

1階の中央には、安野さん作の絵本が。

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こちらは販売しています。

でも全部日本語。。。

ロンドンで売るのに日本語しかない、

というのは、、、

どうなんでしょうか。

これは、日本紹介としての機能を果たしているのだろうか、とちょっとジャパンハウスの戦略に「」を感じる部分ではありました。

(ジャパンハウスは、日本政府が日本の文化や産業を発信するためにサンパウロ、ロサンゼルス、そしてロンドンの3都市に開設した商業スペースです。ということは、もちろん税金で行われています。)

 

展示は、

あいうえおの本|福音館書店

ふしぎなえ|福音館書店

旅の絵本Ⅲ|福音館書店

(もちろんこれは同シリーズの中からイギリス編が紹介されています)

繪本平家物語

昔咄きりがみ三部作から花咲か爺さん

昔の子どもたち | NHK出版

がそれぞれ壁1面ずつ、

という感じで展開されてました。

 

マカオの友人は、

全く違うスタイルをいくつも持っているのが

すごいね、と言っていました。

 

校正の際の原画もあり、

本当にわずかな下書きの線の残りにを入れて、

「トル」などの書き込みがされているのが

見てとれます。

 

展示の説明は、

日本語しか付されていませんが、

英語の説明用に、小さなリーフレットが用意されています。


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(私と友人は全くこのことに気づかず、「これじゃあ日本語わからない人に不親切だよね」などと話していました (-_-; )

 

原画の中の文章も、すべて翻訳がふされているので、

リーフレットとあわせて

来場者が内容を知ることができます。

このリーフレットがまた、

無料で配られているにもかかわらず、

スマートフォンくらいの手のひらサイズに、

厚い紙でできていて、

これはぜひ保存版としてとっておこ~

と思いました。

特に、昔の子どもたちは、

とてもユーモラスな内容なので、

日本語が読めない来場者にとっては

これがあるのとないのとでは、

大違いです。

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今日はここまで。

次回引き続きAnno's Journeyの展示のおはなしです。

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リーフレット中央の見開きページです。小さな冊子でも、きりえの存在感がしっかり出ています。