よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

『Julian Is a Mermaid』邦訳出版プロジェクト:あと一息!!

以前から応援していて、記事を書くたびにはりつけていた Julian Is a Mermaid の邦訳出版プロジェクトが、達成金額まであと一息のところにきているようです! 

greenfunding.jp

この本が出版できないような国に生きている、と思いたくないなぁ、と、思います。

そもそも、この本が正当な出版ではなく、クラウドファンディングという手段をとって出版されようとしている時点で、私にはショッキングでした。

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ファンディングの支援受付期限は、クリスマス、12月25日いっぱいだそうです。

あったかかったり、寒かったりを毎日繰り返すお天気のせいか、いっこうにクリスマスという気がしていませんでしたが、プロジェクトの期限であることを知ると、

あらためて、

クリスマスにこそ、いいことがあっていいはず

奇跡はきっと志ある人のもとにおこるはず

と思います。

 

マーメイドで有名といえば、アンデルセンの『人魚姫』ですね。

あの物語も、実は、ある美少年に恋をしたアンデルセンの、失恋体験から書かれたものです。マーメイドは、児童文学の中に登場したときから、LGBTQ+の象徴を担う下地をもっていたのです。

私は小さいときこの物語のエンディングにショックを受けました。

そんなことがあってはならん!と子ども心に思ったのです。日本昔ばなしでは、いつも正しい心根のじいさんばあさんが勝利をおさめますから。笑。

アンデルセンのもともとの『人魚姫』は、人間になって素足であるくとき、足に痛みをおぼえて苦しみます。

人生は、いつもハッピーでいられるわけではない。

でも、もしもアンデルセンの人魚姫をこえられるなら、こんなやわらかい、あたたかい物語であってほしいです。

この絵本のおばあちゃんの態度は、ファンタジーでしかない、実際こんなおばあちゃんはいない、と批評したコメントも、海外のブログで見かけました。

二項対立が支配するこの世界では、いつも人間は「はざま」を生きるしか術がありません。その矛盾、痛みを越えようとするときに、ファンタジーがあらわれる、と河合隼雄さんは書いていました。

それは人間の素朴な強さだと思います。

 

そんなことよりも何よりも、私はこのジュリアンとおばあちゃんが、大好きなのです。

実際に知り合った友だちのように大好きです。

この本を読んで同じように感じられる方がいたら、

きっとその人は、この絵本と出会えたことを誇らしく思うと思います。

 

高らかに手をあげるジュリアンの堂々とした表紙を、

日本の図書館でも、本屋さんでも、見たいです。

(☟本のあらすじはこちら。)

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