よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

元気になる方法

自分が元気になりたいと思ったら、
そのたったひとつの方法は、まわりの人たちを元気づけてあげることだ。


 ー ジョージ・マクドナルド『北風のうしろの国』(脇明子訳) 

 

日曜の夜に、初めてオンライン飲み会なるものをやってみました。

前の職場の元同僚で、地方の大学の助教になった友人が、田舎に単身引っ越してから、直後にコロナの影響で人との交流も無くなったということだったので、友人の提案で、オンラインの飲み会を初めてやってみました。

 

これがやってみると結構おもしろいんですね。

いわゆる「宅飲み」をやっているようでいて、

仲間ともつながっているという不思議な状態になる。

率直に楽しかったです(笑)。

 

乾杯も、画面にむかって「かんぱ~い」なんて言って、ちょっとどうなんこれ?と最初は思いましたが、「離れているけど、離れてはいないんだ」というアンビバレントな(笑)感じが、これはこれでよいと思いました。

お酒の飲む量も、自分のペースで飲めますし、飲みたいもの、気に入っているおつまみを持ち寄ってできます。

でも、「これおいしい!」とかっていうときに、お互いに分け合えないのは、やっぱり少しさびしいです。

 

よく考えれば、人間は、原始時代から、いっしょに狩りをして、食物を分け合って生き残ってきた生き物ですね。その共同の狩猟、共同の食物にこそ、人間が恐竜以後に地球上の食物連鎖の最上階にのぼりつめ、はびこってきた極意がありますね。

ちょっとおおげさなようなはなしですが、決してそこまでおおげさでもない、と思います。

 

後は、お互いのお部屋のひとすみが垣間見えるのも、面白かったです。

ジブリが出してくれた壁紙とか、自分の好きな風景とか、今は色々使えるみたいですね。

でも、私のPCは内蔵カメラの画質が良くないことが判明し、背景を変えると浮いて見えてしまうのでした(。-∀-) まるで宇宙にいるかのような、合成感が出ていました(笑)。

動物好きの私としては、WWFの画像なども今度使ってみたいです☆

 

数年前に、リンダ・グラットンの『ワーク・シフト』という本を読みました。

2025年に、人々の働き方がどんなふうになっているかを予想した本です。

2025年というと、もはやすぐそこですね。

 

本の中では、ちょうど今のような状況が主流な働き方になっている、とグラットンは予想しています。

つまり、オフィスに行かなくても基本的に家で仕事ができて、着がえもすんでいないときには、アバターを立てて会議をしたりすればよくて、それぞれがそれぞれの個々の空間で生きるようになっている、と、予想をしています。

その分、おもしろいことに、グラットンはそんな未来のための子どもたちへのアドバイスとして、シンプルに、「友情を大切にしなさい」と本の中で言っています。

物理的な距離や物理的に集まることを重要視しない生活スタイルが、やがてやってくるけれど(恐らく、このウイルスはそうした時代への完全な《ゴーサイン》にもなってしまったので)、君たちが備えるべきことは、友情を大切にすることだ、というのです。それは、今よりもさらに孤独を感じやすい社会になる、とも受けとれます。

彼女はほかに、孤立化する人たちが増えるだろう、ということも、問題としてあげています。テレビなどを楽しみにするしかなくなる老人が増えるだろう、と指摘しています。

それほどまでに、人と人の間に物理的な距離があく社会が、やってくるのやもしれません。

ある程度の予想は当たるかもしれませんし、当たらない予想もあると思います。

ただ、時間は2025年以降も進んでいくわけで、「会って何かをしなくてもいい」という状態を経験してみると、「やっぱり会わないとね!」という思いも、より一層わかるようになるんじゃないかな~、と、私は思っています。