(※前回の、『ボローニャ・ブックフェア物語』(市口桂子著)の中からブログタイトルの言葉を拝借した話「よむためにうまれてーnati per leggere①」の続きです。)
ブックフェアの成り立ちもさることながら、この第四章も非常に面白いです。
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ブックフェアの成り立ちもさることながら、この第四章も非常に面白いです。
続きを読むさて、ツバメ号さんのお店の名前の由来になっているのが、アーサー・ランサムの『ツバメ号とアマゾン号』だとのこと。
お店にも、もちろん、ツバメ号シリーズの本が並んでいました!
その『ツバメ号』の物語の中で、船長(キャプテン)フリントが大事な原稿を盗まれて、オウムのポリーに語りかける場面がありますね。
「 え、ポリー、
どんなものにもかぎなんぞかけるなよ。
そいつが物をなくさぬ秘訣だぞ。 」
確かにこれ、大事なものをなくさないための素敵な極意だと思います。
物だけでなく、
“鍵をかけてしまってあかなくなる場所”
“鍵をかけてしまって、気づいたときにはなくしてしまう場所”
があるかもしれません。
船長フリントは子どもの心を失わずにいつでも海賊になれる素敵な人です。
いつまでも大事な場所に鍵をかけず、そこを開けたまま、心の中に潮風を通しているような船長フリント。
心の中を大人と子どもがいつでも行き来できる人の人生は、確かに、宝物でいっぱいかもしれません。
かぎなんぞかけずに、
絵本屋さんへ出かけましょう。
本の表紙を開けてみる、
知らない街へ行ってみる、
海を見にいく、
全部すてきな冒険です。
#児童書専門店 #子どもの本 #三浦海岸 #ツバメ号
ツバメ号を出ると、海からの風が強く吹いていて、
左へ行けば津久井浜駅へ戻りますが、右へ下って海を見てから帰ることにしました。
道なりに直進すると、海辺の街らしく民家の塀が低いのが目につきます。
突き当たりのT字路の信号のむこうに、横須賀の海の深い青色が見えてきて、
かもめが数羽飛んでいきました。
そして海には、さきほど飲んだクリームソーダのトッピングとそっくりに、
ウインドサーフィンのセールがいくつも浮かんでいました!(5月に大会があったみたいです)
ツバメ号さんで買った絵本『いきる』の最後のほうで、
大きく夜の海を月が照らしている絵の頁があります。
海の向こうには街灯りが光り、雲が流れている絵です。
夜の海風の感じ、気温、月の光が海面を照らして、無数の命が光っているように見えるその感じのすべてに、見覚えがありました。
満月の夜には、 ちょうどその絵と同じ景色が、このT字路の向こうに広がっているはずです。
だからきっと、この絵本を買ってしまったのだろうと思います。
そういうふうにして、1冊1冊は選ばれ、誰かの手におさまるのかもしれません。
ぜひ、絵本屋を堪能したあとには、海まで歩いてみることをオススメします。
子どもの本の周辺のことなどを、書いていこうと思います。
児童書の専門店の探訪記録など。日本だけでなく海外の書店の話も交えていきたいという野望もちょっぴりあったりします。
子どもの本の専門店がある、というのは、それだけで一つの豊かさの指標のような気がします。本が創作され、出版され、本屋で売られる(こんなざっくりした段階ではもちろんないわけですが)、その末端の、云わば本を手に取る現場といろんな土地を物理的に巡り歩きながら、子どもの本について書いてみようかと思い立ちました。
ところが私は何でも3日坊主にし、挑戦の亡骸を積み上げていくのが得意なので、
気がつけばブログが止まっているかもしれない。ペース配分も全く不明です。自信はありません。
ただ、とにかく、世界最大の川の名を冠したお店で本を注文してしまいがちな日常が続いていたので、
ここを、この“川”を脱して、足で歩いてお店に行き、手でドアを開けてお店に入り、気になった本を手にとる、
そういうことを、きちんと考えてみたくなったのかもしれません。
何はともあれ、思いつくままに、更新しようと思います。