よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

東上野で深い緑と本に囲まれる ②

(昨日のパート①からの続きです)

 

Route Booksさんで、福音館文庫シリーズにある石牟礼道子さんの本を見つけて買ったんですけど、
別にその本を見つけたのは、特に子どもの本です、といってコーナーを設けている本棚ではなかったです。
九州関連本か「自然と人間」的なテーマのコーナーにあったような気がします(忘れました、、、)。
私はその置き方がすごく気に入りました。

 

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東上野で深い緑と本に囲まれる ①

しばらく更新していなかったらこんなに経ってしまっていました。。。
すっかり季節も変わり始めていますね。

最近は時々、上野のある本屋&カフェに行ったりしてました。

 

そのお話の前に、ちょっと思うところあり、記事のタイトルにお店の名前を入れるのをやめたことを書いておきます(ワザワザ書くことでもないのですが)。
今流行の、不動産紹介風(笑)なタイトルでいくことにします。
本文にいくとお店の名前が出てきます。
ナゼそうしようと思ったかというと、本屋の紹介を私がブログでするなどということがそもそも余計なお世話であって、おこがましいわけです。今はそういうことが普通な世の中なのかもしれませんけど、私は何となく恐縮してしまいます。これはブログ始めるときもかなり違和感と葛藤していた部分です。
そこでちょうどこの上野の本屋の帰りに歩いていて思いつきました。


さて、その東上野の本屋&カフェですが、児童書の専門店ではありません。
Route Booksというところです。

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(ギリシャ)アテネの本屋②

ギリシャに行った際に訪れたアテネの本屋に関する記事①からの続きです。)

 

最後に行った1件は、Bookshop Lemoniです。

古代アゴラに面したプラカとは反対側の通り、アポストル・パヴルウ通りから古代アゴラを背に二股に延びる坂道があるので、右の道を選ぶと、ふたたび道が二股にさけるので、さらに右へと歩いていくと発見できます。

(この本屋の見つけ方をよく覚えているのは、場所が分からずぐるぐるとかなり周りを探し回ったからです。。。極度の方向音痴具合は海外でも遺憾なく威力を発揮するわけです!)

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(ギリシャ)アテネの本屋 ①

児童書の専門店のことなどを書いていきたいとブログを始めましたが、

その最初で、後々、海外の本屋のことも書けたらいいなぁ、と考えていました。

早速にもギリシャへ行く機会があったので、アテネで本屋さんを2件ほど、本屋兼カフェを1件ほど見にいってみました。

(写真を取れたのはこのうちの1件だけです)

子どもの本の専門店があれば行ってみたいな、と思ってインターネットで探して見ましたが、専門店はみつかりませんでした。(そもそも無いのかも)

 

カフェ兼本屋さんのお店は、Little Tree Books & Cafeというアテネアクロポリス博物館裏手の道からすぐのところにあるカフェです。

何よりまず名前がかわいいです。

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よむためにうまれて―nati per leggere①

「よむためにうまれて」

 

実はこのタイトルは、ボローニャ・ブックフェア物語』(市口桂子著/白水社の中で見つけたものです。

絵本や子どもの本が好きな人なら「ボローニャ」の名前を聞いたことがあるかと思いますが、

イタリアのボローニャで毎年開催されている児童書見本市です。

一般の人が入れる見本市ではなく、完全に出版関係者を中心とした児童書関連の仕事をしている人たちだけが入れる市です。

その世界初の児童書見本市ボローニャ・ブックフェアがどのようにして始まり、

その関係者とボローニャの町がどんなふうにこの見本市を愛し育んできたかを、

この本で詳しく紹介されています。

(上述の一般の人が入れない理由も、本を読むと分かります。)

今や当たり前のように大きな市場になっている児童書出版の世界とボローニャ・ブックフェアですが、読みながら、「確かに、一体誰が発案したんだろう??」と、その当たり前のことを考え付いた街にどんどん興味が湧き出して、ペロっと読めてしまいます。

 

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よむためにうまれてーnati per leggere②

(※前回の、『ボローニャ・ブックフェア物語』(市口桂子著)の中からブログタイトルの言葉を拝借した話「よむためにうまれてーnati per leggere①」の続きです。)

 

 

ブックフェアの成り立ちもさることながら、この第四章も非常に面白いです。

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浜辺の街で絵本とヨットに出逢う(番外編)―キャプテン・フリントに学ぶ人生の極意

さて、ツバメ号さんのお店の名前の由来になっているのが、アーサー・ランサムツバメ号とアマゾン号だとのこと。

お店にも、もちろん、ツバメ号シリーズの本が並んでいました!

 

その『ツバメ号』の物語の中で、船長(キャプテン)フリントが大事な原稿を盗まれて、オウムのポリーに語りかける場面がありますね。

 

「  え、ポリー、

 どんなものにもかぎなんぞかけるなよ。

 そいつが物をなくさぬ秘訣だぞ。  」

 

確かにこれ、大事なものをなくさないための素敵な極意だと思います。

物だけでなく、

“鍵をかけてしまってあかなくなる場所”

“鍵をかけてしまって、気づいたときにはなくしてしまう場所”

があるかもしれません。

船長フリントは子どもの心を失わずにいつでも海賊になれる素敵な人です。

いつまでも大事な場所に鍵をかけず、そこを開けたまま、心の中に潮風を通しているような船長フリント。

心の中を大人と子どもがいつでも行き来できる人の人生は、確かに、宝物でいっぱいかもしれません。

 

かぎなんぞかけずに、

絵本屋さんへ出かけましょう。

本の表紙を開けてみる、

知らない街へ行ってみる、

海を見にいく、

全部すてきな冒険です。 

 

#児童書専門店 #子どもの本 #三浦海岸 #ツバメ号