よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

留学中の体調不良 ―イギリス医療事情⑤

せっかくブログを児童文学のおはなしに戻しましたが、

またしても医療事情に関する投稿です・・・。

これが完結編です。

体調はもうだいぶよくなりました。

というかもう、自力で治癒した、という方が近いです。

 

先週金曜にドクターから電話で、

月曜日にした最後の血液検査では、数値が正常に戻っていたということでした。

が、もう一つのサンプルから原因となったものが見つかり、

「これは感染性(胃腸炎)だ」といわれました。

月曜日のアポでは「異常なし」だったのに。。。

実は検査キットを予備を入れて2つもらっていたので、持ってても仕方ないし、気持ちとして医療品を捨てるのも、ということで2つのサンプルを提出したのです。それが幸いだった!

体調を崩してから1カ月半、サンプルを提出してから2週間以上経ってようやく、体調不良の原因をつきとめることができました。

医療機関とは、薬を出し治療をしてくれるから医療機関というのであって、

病気の原因がわかったところでそれではただのラボじゃないか、と、

元気になってみると若干の腹立たしさも覚えましたが。

 

様態が改善した理由は、

イギリスに以前留学した経験のあった友人が、

玄米クリームが効くから、とわざわざつくってはるかシンガポールから送ってくれ、これが魔法のようによく効いたのです。

その友人も、留学中にアレルギー症状が出たとき、この玄米クリームが効いたそうです。

そして、実家の母が送ってくれたゲンノショウコも効きました。

ゲンノショウコは日本の民間薬とされていて、

古くから日本人が胃腸炎、婦人病、外傷などに利用してきたものです。

さいころからよく何かあれば祖母が煎じて飲ませてくれました。

熱いのを飲めば下痢に、冷まして冷たいのを飲めば便秘に効きます。

飲みすぎても便秘にならないといわれていて、

とてもおなかにやさしく効く薬草です。

 

今回は、本当に、つらい思いをしました。

が、実はうっすら(アレが原因では・・・)という心当たりがありました。

以前いたフラットのキッチンがとにかく散らかっていて汚かったのです。

隣の部屋の子が特にいつもシンク周りなどを汚したり、食べた後食器を放置したりしていたのですが、

その子があるとき、みんなでティーパーティーをしようと言い出し、皆でお菓子を持ち寄りましたが、その子も、某本国から直接持ってきたスナックを出したのです。

それを、食べました。

もちろん他のフラットメートも食べたのだけど、これが菌やバクテリアが原因なら全員が体調不良になったでしょう。

しかし私は今回、いわゆる「虫」に対するアレルギー反応による胃腸炎だったのです。

ちなみにその子は、夜中まで電話で大きな声で話したり、友達と集まっては夜中2時3時まで騒いだりと、9月の入寮当初からずっと騒音トラブルがあって、

他のフラットメートと注意をしてきたのですが、なかなか止めないために、空き部屋があれば引っ越したい、とアコモデーションサービスに頼んでいました。

お腹が痛みだしてから1週間後くらいに引っ越しが決まり、1階下に住んでいるクラスメートが大変だろうからと手伝ってくれて、

何とかそのフラットを抜け出しました。

その後、様態は変わらず、2週間をすぎた頃には、お腹が膨れてきて、体がやせていくのが恐怖以外のなにものでもありませんでした。

動けないし、動きたくないし、勉強するにも気が散って、集中力が極端に減っていきました。

 

それでも、

いろんな人のおかげで、こうしで何とか、回復することができました。

以前、某途上国で生活していたときですら、

このような体験はありませんでした。

むしろ、そのときの方が気持ちを張って気を付けていたかもしれません。

でもここでは、インフラも整っていて、

一見衛生的にも問題のない生活環境の中で、

不用心になっていたところがあったのかもしれません。

体調不良になったらとにかく医療機関に相談、

という構図を、あまり信用しない方がいいと思いました。

同じような経験をした友人、身近なクラスメート、日本の家族や、同じ国内にいる知人・親戚、とにかく自分の輪の中で多くの人から助けられることがたくさんありました。

私はむしろ東京で暮らしていた時は

人に迷惑やら心配やらを極力かけずに

何でも一人で解決できるし生きていける、

と思うことに安心していたところがありました。

でも助けてくれる人たちがたくさんいてくれることを、今回素直に本当にありがたい、

食べものが食べられることが本当にありがたい、

朝元気に起きられることが本当にありがたい、

と思うようになりました。