あっという間にロンドンでの滞在期間も終えて、
経由地にて日本への帰国便を待っているところです。
1年なんてほんの刹那だなぁ、
と、思いつつも、
確実に1年前と今では、
見える景色も変わりました。
手さぐりだったものが、少しつかめるようになり、
五里霧中のように感じていたものが、
少しずつ道として形成され始めたような、
まだまだなような。
歩き始めたばかりの心境ですが、
結局、留学で得た友人たちが、一番の宝物です。
子どもの本について、
同じくらい熱い興味をもっている仲間と
あーだこーだと話していられる時間というのは、人生の中で、とてもかけがえのないものでした。
おととい、ロンドンで
一番最後まで旅をともにした友人とお別れしたとき、
ただ単純に、
心から、
たまらなく寂しいなぁ、、、、
と、
そういう感覚を、久しぶりに味わいました。
普通だと思っていた日常ほど、
あなたにその素晴らしさを思い知らせるものはありません。
今そこにある日常ほど、
そこを去るとき、
あなたの胸に迫るものはありません。
ここ数年、私は個人的に、仕事の関係で、
居場所を「年」単位で移してきました。
「今-ここ」にある現実が日常になる、
というのは、どういう瞬間で、
どれくらいの長さがそこに必要とされるのだろう、
と、ふと考えます。
さて、この人の人生の最後の日常の場も少し見てきました、
ということで、
Jane Austenが亡くなる直前まで過ごした
ChawtonのJane Austen's Houseに行ってきました。
私はたぶん、イギリスで訪れた街の中で、
Chawtonが一番気に入ったかもしれません。
(自分の住んでいたグラスゴーを除いて、です。「暮らす」というのはまた別格の行為なので、別格の想いがあります。)
一見すると、本当に普通のコテージです。
人手に渡ったものの、
ご好意によりミュージアムになったそうです。
入場料は、学生割引がききます。
チケットは図書カード(例えが古い…)くらいの大きさの厚紙のしっかりしたもので、
1年間有効だそうです。
たびたびこれる立地ではないにしても、
1年間有効と考えるとお得ですね。
まぁ、、、一度見ればそう何度も来ないかもしれませんが。
ちなみにこちらのチケットを提示すると、
Chawton Houseのチケットが割引されるそうです。
エントランスの隣は、納屋になっています。
お庭を少し見てから、
母屋へ行くというコースになっていました。
お庭のお花が、春~夏はもっときれいなんだろうな、
と思いました。
9月頭でも、ラベンダーやバラ、
小さなかわいいシクラメンなどが咲いていました。
ちなみに、立て看板によれば、
お庭の花は当時咲いていたもののまま、
ということではないそうです。
ジェーンが住んでいたときは、
もっと実利的に野菜やハーブなどを植えて、
家庭菜園としての役割もあったとのことです。
家畜を飼い、野菜を植え、洗濯をし、
自分の手を使って生活をしつつ、
午後には小さなテーブルで書き物をしていたんですね。
さて、母屋に入ると、何やらピアノの音が。。。
係の方がピアノを弾いていました。
もちろんこれも実際にジェーンが使っていたものではないと思います。
(すみません。説明書きは読んでませんが、見た目が新しめでした。)
ジェーンはピアノも趣味で弾いていたんですよね。
どんな曲を弾いていたんだろうな~、
と時々思います。
さらに、次の奥の部屋に行ってみると、
ジェーンが実際によく書き物をしていた、
というテーブルが置いてありました。
(ゲートへ行く時間が近づいてきたので、つづく・・・)