よむためにうまれて

上昇気流にのって旋回する沖合いのカモメのように、子どもの本のまわりをぐるぐるしながら、ぷかぷかと日々に浮かぶマナティのような個人的記録も編んでいます。

雲中一雁

今年も、年明け早々から決して明るくはないニュースばかりだなぁ、と思っていたら、そうした諸々の世の中の動きへの思いをなぎ倒すに十分な訃報が飛んできて、今はもう、そのさびしさでいっぱいです。

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どんどんどんどん

数というものは無限にあって、ごはんを食べる間も、寝ている間もどんどんふえて、喧嘩が済んでも、雨が降っても雪が降っても、祭がなくなっても、じぶんが死んでも、ずうっとおしまいになるということはないのではあるまいか。数というものは、人間の数より星の数よりどんどんどんどんふえて、死ぬということはないのではあるまいか。稚ない娘はふいにベソをかく。

数というものは、自分のうしろから無限にくっついてくる、バケモノではあるまいか。

  ――石牟礼道子『椿の海の記』

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蝶の羽音

緊急事態宣言前に、東京に戻ってきました。

(私の地元は関東圏なので、ほぼ通勤圏内の交通機関の移動で済みますが、とはいえ、緊急事態宣言となると、地元に戻ることも何となく「不要不急」になってしまいます。。。)

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今年の3冊

All that is gold does not glitter, Not all those who wander are lost;

The old that is strong does not wither, Deep roots are not reached by the frost.

 

From the ashes a fire shall be woken, A light from the shadows shall spring;

Renewed shall be blade that was broken, The crownless again shall be king.

―― J. R. R. Tolkien: The Fellowship of the Ring

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追記と、原宿で思い出した絵本のはなし

昨日の記事に書き忘れていましたが、イランの絵本の原画展は明日までです。

 

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